“この長編実験映画を通して見えてくるのは、日本仏教の現実と女性のあり方についてのある非凡な洞察である。それにも増して、1つの伝記物語が紆余曲折を経て次第に ームラカミ小説に値するほどのー サスペンスに満ちたミステリーへと変容していくのが面白い。”
– デオドラ・ボイル ドキュメンタリー史研究家
“ある意味ポートレート、ある意味探偵小説、ある意味文化・宗教思索、そしてある意味瞑想的自己探求の旅...95才の女性住職、小川貞純の過ごした独自の時、人生、またそのレガシーと、家族と共にアメリカに暮らす日本人女性映像作家タハラレイコの頑固一徹に放浪する好奇心、その二つが深く共鳴しながら繋がり、一本の糸が紡がれていくところに、映画『円明院』の面白さがある。 レイコの妙に聞かせる、だが繊細な語りが、円明院という寺の精神世界に併存する簡素性と複雑性の両者を見い出して行く。
ミステリー、不思議なニュアンス、慈愛、そして深い畏敬の念が、共同監督のマックス作曲による素晴しい音楽と伴に綴られたこの映画『円明院』は、長年僕が見た中でも最も創造力に富んだ手法、語り口のドキュメンタリーの一つだ。”
– アラン・ベルリナー 映画制作者
“人生がここにない何かを探し求める旅だとしたら、映画もまた、不在の何かを見つける為の小旅行である。『円明院』を観れば、そのことが確信できる。しかも、この小旅行は、思わぬ展開を遂げるミステリーツアー!私は、映画と一緒に「おじゅっさん」の謎を追いながら、いつの間にか、私自身の人生の謎解きを始めていた。”
ー土屋豊 映画監督(雨宮処凛主演『新しい神様』『Peep “TV” Show』他
“星々を遠く眺め、静かに光る孤高の月。円明院・貞純とは、そんな女性ではなかったか。(中略)一度、お会いしたかった……。そう思いながら夜の街に歩み出すと、白く円い月が、はるか頭上で笑っていた。”
―向後友恵 映画評論家
『円明院』制作資金協力:
♦日米友好基金 (JUSFC) ♦全米芸術評議会 (NEA) ♦ジェローム財団 ♦ニューヨーク州芸術基金 ♦全米アジアン・アメリカン放送協会 ♦ブルックリン芸術基金 (BAC) ♦ ヴィルセック財団(スポンサー上映) ♦ 他一般寄付